八木に「房田(ボウダ)の家」がある。これは妙見様を祀り、千葉家に由緒深い家柄のようだが、この家の裏の台地は馬場と呼ばれ、前面の台地の勝負込に八木塁があったころの馬場だという。この両台地に通ずる道路の半ばに小川があり、矢弦橋が架けられている。この橋は、昔両台地に敵陣互いに相対したとき、射あった弓の矢がぶつかり、しきりに落ちたので、この名があるという。
 不幸にして、橋についての伝説はあまり耳にしないので、珍しいことである。
担当 菅 勇二