
臼井台にある長谷(ナガヤ)山宗徳寺は、般若船観世音菩薩を本尊とする曹洞宗の寺院です。 臼井氏のあとに臼井城主となった原氏の菩提寺で、応永10年(1403)に小弓城主原胤高により下総国小弓郷柏崎に創建されました。 宗徳寺は元亀元年(1570)に原胤栄(ハラタネヨシ)が臼井城主となって以後のある時期、臼井城の周囲に配置されていた砦のひとつである手繰砦の麓、長谷津(南臼井台)に移転され、この地にあった長谷山龍雲寺を合併しました。宗徳寺が長谷津にあった当時には、大樹に囲まれた昼なお暗い境内のため日陰寺と称されたといわれます。 また、宗徳寺の「権現水」という清水は、昔この地に徳川家康が狩に訪れた際この水を賞味し、寺領10石を賜ったことに由来する名であると伝えられます。宗徳寺は陸奥国の永徳寺の末寺でした。
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