小篠塚(コシノヅカ)にある上人塚古墳は鹿島川を眼下に望む標高32mほどの大地縁辺に位置する古墳です。北側と東側の一部分が削平されていますが、よく整った方形を呈し、1辺22.6m、高さ3.5mを測る市内でも有数の方墳(ホウフン)です。 未調査のため、埋蔵施設や副葬品については明らかではありませんが、占地状況及び形態から古墳時代終末期(7世紀代)の所産と推定されています。この古墳の南西側には直径8mほどの円墳も存在しています。 アラク台と呼ばれる周辺の大地は、土師器、須恵器の散布する包蔵地として知られており、当時の墓制である古墳と集落の関係がどのようなものであったか興味深いところです。




 「佐倉細見」に載っていたこの標識は、既に朽ち果てたのか、どこにも見当たりませんでした。
担当 菅 勇二