イチョウはイチョウ科イチョウ属に属する雌雄異株の落葉高木です。国内に化石木がないことから中国が原産であると考えられています。樹齢が長く、移植も容易であることから、全国各地の神社仏閣などにうえられ、老樹巨木として天然記念物に指定されているものも多く存在します。 板戸にある浄土宗金剛山願正院西福寺のイチョウは境内に植えられており、樹高23m、目通り幹囲7.4mを計る樹勢旺盛な雌株です。延享3年(1746)の「板戸村明細帳」にも「いちやう壱本 五かかえ」と見えます。 西福寺は、応安年間(1368〜75)に良栄上人、千葉定胤により開基されたと伝えられています。そして、この樹は創建の前後に植樹されたと伝えられており、歴史的資料としても貴重です。 イチョウの種は銀杏と呼ばれ、広く食用として利用されています。
担当 狩野義昭