佐倉城跡の下に堀がある。佐倉城の天守閣は四層であったらしいが、角来の方から見ると三階に見えて,その影が天守閣の堀に写っていたので、お三階の池といわれた。『古今佐倉眞佐子』には「深き不知。水こく青くしてすさまじ。此堀の主うわばみ也」とある。又この堀には醤油樽ほどもある大蛇が住み、時折飯重の七井戸池の間を往復したという。ある年の夏、村のおかみさんが子供を連れて中土手へ草刈りに行き、作業中子供が突然激しく泣き出したので見ると、原野の中を3メートルもあまりの大蛇が、ざわざわと七井戸の方へ進んでいくのであったという。お三階とバイパスの間は広い駐車場で、池の出丸には。、橋がかけられ古い門がある。この門はもと城内にあり,後,個人所有に帰していたが、城址公園の整備の時寄贈され、移築されたものである。入ると遊歩道で、大蛇はいないが、うっそうとした古木は古城の風情を物語るようである。(「新道々の記」より)              
担当 壷阪一弘