臼井台にある長谷山妙覚寺は、釈迦如来を本尊とする日蓮宗の寺院です。長享2年(1488)の創建とされ、開山は日泰上人と伝えられます。本行寺(千葉市中央区浜野町)の末寺でした。 日泰上人は、奈良や比叡山に学び、後に関東へ下って布教を続け、下総国浜野に本行寺を、ここ臼井の地に妙覚寺を開山しました。上人の活動では、土気、東金城主の酒井定隆を教化し、領内を法華宗に改宗させたという、いわゆる「七里法華」が房総の仏教史上特筆されます。 明治28年(1895)には布田(東金市)の不老山薬王寺から布田薬師を勧請し、同薬師の目薬を取り扱うようになってからは、目の病に霊験があるとして近隣の人々から「薬師様」として親しまれ、縁日にはたいへん賑わったといいます。 また、境内には佐倉・雷電顕彰会によって建立された江戸時代後期の力士雷電為右衛門の顕彰碑があります。
                                                           担当 柴田