現在、六崎(ムツザキ)の妙見(ミョウケン)神社に納められているこの神輿は、もとは鏑木町の麻賀多神社に伝わった古い神輿です。『古今佐倉真佐子』(ココンサクラマサコ)によれば、享保(キョウホウ)6年(1721)に麻賀多神社で神輿を新造した際に、古い神輿はおよそ60両ばかりで、六崎村の氏子に譲られました。こちらは新造のものよりひとまわり小さく、台輪が方1.28m、屋蓋が方1.44m、高さが1.60m、です。神輿には寛文(カンブン)13年(1673)の銘があり、江戸時代中期以前に造られた神輿の特徴を備えています。それは、屋根の大きさが台輪より大きく、勾配がゆるやかである点に見られます。六崎区の神輿は、昭和60年(1985)10月に修理が行われましたが、古い神輿の様式を今日まで良く伝えています。 
担当 菅 勇二