庭木として重要なモッコクは、ツバキ科モッコク属の常緑高木であり、清澄山より東海道以西、四国、九州の近海地方に自生しています。赤みを帯びた新芽の時、夏の花の時、秋に紅色の種子を現した時、冬には黒みを帯びた葉と、四季折々様々な変化を見せてくれます。 佐倉城跡の夫婦モッコクは、本丸の天守閣跡脇に植えられており、樹高11.6m、目通り幹囲2.6mを計ります。モッコクの成長は遅く、これほどの大樹になるには相当の年月が必要であったと推測されます。 この夫婦モッコクは3本が接しており、そのうち幹の下部で2本が合体していますが、もともと2株植えられたものの1株が夫婦モッコクとなったものか、3株寄植したものの2株が癒合したものかは明らかではありません


担当 下里雅弘