臼井にある臼井山光勝寺は、阿弥陀如来を本尊とする時宗の寺院です。相模国の清浄光寺の末寺でした。臼井氏一族の初期の頃の菩薩寺として崇敬されてきたものを、臼井城主臼井祐胤(スケタネ)が相模国藤沢の遊行寺二世真教上人が当地を廻国した際に、真子興胤(オキタネ)が臨済宗の円覚寺を創建して菩提寺としたため、しだいに衰えていきました。光勝寺には、本尊のほか印旛沼に流れ着いた首を合わせて体を造ったといわれる、嘉永元年(1848)に完成した閻魔(エンマ)大王の木像があります。光勝寺は、天正18年(1590)に臼井城が落城した後、道場作の地から現在地に移りました。この台地からは印旛沼が望め,臼井八景のひとつ「光勝晩鐘」に数得られ、景勝地として知られています。
担当  山岸 建一