加賀清水 (かがしみず)
井野にある加賀清水の名は、延宝6年(1678)から貞享3年(1686)まで佐倉藩主にあった大久保加賀守忠朝が、江戸参府の際に、いつもこの清水を賞味していたことに由来するといわれます。享保7年(1722)成立の「佐倉風土記」には「井野清水」として「加賀殿清水、近改今名焉」と記しています。この清水は加賀殿清水、井野清水、加賀清水と呼称を変えながら現在まで残されてきました。 天保年間(1830〜44)ころには、近くの茶屋の林屋がこの清水を使用した茶湯を飲ませ、繁盛したそうです。林屋には歌舞伎の盟友7代目市川団十郎も立寄ったそうです。

                                                             担当 狩野義昭