直弥にある皓月山宝金剛寺は、金剛界大日如来を本尊とする真言宗豊山派(ブザンハ)の寺院です。古くは宝金寺と号しました。のち長谷寺の末寺でした。 由緒によると、鎌倉時代初期の建仁3年(1203)に将軍源頼家が北条時政を奉行に命じ創建させたと伝えられます。開山は覚済僧正といわれています。 のち天正18年(1590)に徳川家康の家臣北条氏勝が岩富城主に封じられると、この寺を崇敬し、大檀那として数々の寄進をしています。宝暦元年(1751)の「宝金剛寺由来記」には氏勝が寄進した品々が記されています。 東福寺(佐倉市八木)を末寺とし、多宝院(直弥)、広福院(佐倉市大篠塚)、宝寿院(佐倉市天辺),西光寺(佐倉市下勝田)、円明院(佐倉市上別所)、正乗院(佐倉市高崎)、円林寺(佐倉市寒風)、不動院(八木)を門徒としていました。
担当 狩野義昭