臼井田にある瑞湖山円応寺は、釈迦牟尼仏を本尊とする臨済宗妙心寺派の寺院です。江戸時代には幕府から寺領20石を与えられていました。また塔頭として妙厳院(臼井田)・松雲寺(八幡台)など3か寺、末寺として宝樹院(上座)・報恩寺(下志津)・雲祥寺(先崎)・西福寺(印旛村岩戸)・常安寺(飯野)・円通寺(角来)・浄光寺(羽鳥)・清久寺(四街道市亀崎)・小林寺(吉見)など10か寺がありました。
 円応寺所蔵の「円応寺草創記」によれば、暦王元年(延元3年、1338)に臼井氏中興の祖である臼井興胤(オキタネ)により創建されたとされます。開山は竹若丸(のちの興胤)を養育した鎌倉建長寺の仏国禅師とならび、陰で臼井家の再興支えた仏真禅師で、師の恩に報いたものです。以来、臼井氏の菩提寺として崇敬されてきました。
 このように創建当初は鎌倉建長寺派であったものを19世頂山禅師の代に妙心寺派に転派し現在に至ります。 円応寺は文禄2年(1593)酒井家次が臼井に居城のとき城とともに焼失したものをのちに再建したものです。
 寺領は広く、風光明媚で知られ、臼井城跡とともに「城嶺夕照」として臼井八景のひとつに数えられました。境内には美しく整えられた庭園があります。

柱には「臼井八景発祥の地」と書かれています

 
    


担当 柴田嘉代子